ウィルAGAクリニック 総括院長
宮内 俊(みやうち しゅん)
所属学会:日本先端発毛再生医療学会(理事)
- 千葉大学医学部卒業
- 表参道ウィルAGAクリニック 開院
- ウィルAGAクリニックに改名、全国で9院を展開
- 医療法人社団紡潤会 理事長
発毛・育毛治療の専門医。
AGA患者30,000件以上の治療実績から生まれた独自の発毛理論をもとに、表参道ウィルAGAクリニック開院。
2018年5月ウィルAGAクリニックに改名し、全国で9院を展開。
豊富な治療メニューの中から、一人ひとりの症状や希望に応じた治療を提供することにより、数多くの患者の悩み解消に取り組んでいる。
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亜鉛(ZINC)とは?
亜鉛は、下記の表にある人の細胞組織の形成や男性機能の作用をもちます。
- 骨・髪・皮膚・免疫力
- 精子数・濃度・精力の回復
- 膵臓・腎臓・睾丸
に必要とする、必須ミネラルの一つです。
毛髪だけに必要だと思っている人が多くいますが、細胞にはとても必要になる栄養素です。
亜鉛(ZINC)|髪の関係
毛髪は亜鉛がなければ作られないとも言えます。
下記の表は、髪を作るときに必要な栄養素です。
- 毛髪を作る元は毛母細胞から分泌されるケラチンとL-シスチンです。
- ケラチンのタンパク質を作るときには「酵素」が必要です。
- 酵素を作るためには、4つの栄養素「亜鉛・鉄・銅・マグネシウム」が不可欠です。
4つの栄養素は、どれも不足しやすい栄養素です。
特に亜鉛や鉄は消耗しやすい栄養素と言われています。
しかし、毛髪を作る段階で「ビタミン類が豊富でも酵素を作る4つの栄養素が不足」していると、毛髪を作ることはできません。
毛髪には、亜鉛も必要ですが「鉄・銅・マグネシウム」が欠けてもいけないわけです。
亜鉛(ZINC)|効能と効果
亜鉛の作用は、毛髪ばかりではありません。
毛髪に必要な反面「性機能」の回復にも大きくかかわっています。
AGA治療薬の副作用を回避するために、亜鉛サプリを使用する人もいます。
亜鉛作用の効能 | 亜鉛の抑制力 |
・勃起力の改善 ・精子の数量、濃度 | 5αリダクターゼの抑制 |
亜鉛の抑制力では、5αリダクターゼを抑制する効能があります。
しかし、亜鉛を摂取する上で、5αリダクターゼの抑制力を過剰に受け止めるのは禁物です。
「5αリダクターゼを抑制する」説明が、過剰摂取につながる恐れがあるからです。「効能がある」と聞くだけで治療ができると判断する人は多くいます。
そのため、早く治したい思いから1回の摂取量よりも多く摂りすぎた結果、過剰摂取につながり体に異変を起こすのです。
亜鉛の抑制力は「効能=働き」です。
亜鉛だけで「効果」を意味する「治療や結果」をだすわけではありません。
亜鉛(ZINC)|摂りすぎと不足
亜鉛は、日常生活で摂る食材に含まれているため「気にする必要はない」成分です。
しかし、亜鉛の成分を必要以上に消耗させる場合もあり、髪の成長に影響を起こします。
また、育毛で忘れてはいけない栄養素の摂り方は「一つの成分に偏らない」ことです。
亜鉛の成分だけでは、毛髪を作ろうとしても摂取する栄養素に偏りがあっては、どれだけ摂っていても合成しないため摂取する意味がなくなります。
育毛の効能をだすためには「亜鉛・鉄・銅・ビタミン類」が均等に必要だといえます。
亜鉛(ZINC)|不足すると起こる症状
亜鉛の消耗量が多くなると、体や毛髪に影響を起こす場合があります。
- 貧血
- 口内炎
- 味覚障害
- 食欲不振
- 皮膚炎
- 生殖機能低下
- 慢性下痢
- 脱毛
- 免疫力低下
など、他の症状を引き起こす場合もあります。
鉄分不足で起こる貧血症状も、亜鉛不足が原因になっている場合もあります。
上記の症状にもあるように、亜鉛不足には同時に食欲不振や口内炎を起こす場合もあり、「胃の調子が悪いのか?」と思う人が多く原因がつかみにくい症状をだします。
次に説明する「亜鉛の摂りすぎると出る症状」をみると症状の違いもわかります。
亜鉛(ZINC)|摂りすぎると起こる症状
亜鉛は、不足しすぎても過剰に摂りすぎても問題が起きます。
亜鉛を摂りすぎると、次の阻害や症状を出します。
【亜鉛を摂りすぎた場合に起こる症状】
- 前立腺肥大のリスクが高まる
- 鉄の吸収力低下・銅の吸収阻害による欠乏症
- 吐き気 嘔吐腎障害 免疫障害 上部腹痛 下痢の他にも症状をだします
亜鉛は、鉄分の栄養素とは違い多く摂った分は肝臓から分解され汗や排尿で解決できる栄養素とは違います。亜鉛サプリの注意書きに「過剰摂取に注意」と書かれているのは、分解しきれずに体内に残ってしまい体に異変を与えるからです。
亜鉛(ZINC)|薄毛の関係
薄毛になるのは、AGAだけとはいえない要素が隠されています。
アルコールの大量摂取は「亜鉛を消耗させる一番の要因」になります。
また「頭皮乾燥を引き起こすことから抜け毛の症状」をだします。アルコールの量が原因で起こる症状だと知らない人は多くいます。
アルコールの摂りすぎ
- 主に、お酒・ビール・焼酎・ウォッカ・ジン・ウィスキー・ブランデー・スコッチの他
- 亜鉛を消耗させる一番の要因
アルコールを分解するときには、肝臓の力が必要です。
*お酒の量が少ない人や弱い人・飲まない人は別です。
肝臓で分解されると、体に有害でもある「アセトアルデヒド」をつくり2日酔いの原因になります。
さらに、酢酸を発生させ「ビオチン(ビタミンH)も不足」するため白髪の原因も作ります。
この時に「大量の亜鉛が消失」します。
晩酌程度のお酒は、体にはとても良い「百楽の長」といわれています。
しかし、「過剰に飲む酒」や「酔いつぶれる酒」の飲み方は、体や毛髪にダメージが強く現れる結果、亜鉛やビタミン類も同時に失っているのです。
よくある質問|亜鉛(ZINC)Q&A
Q.亜鉛を摂っていると、DHTが抑制されるって本当?
A.抑制効果があるとはいっても「前立腺やAGAを治療できる」意味ではありません。
「治療薬のように捉える人が多い」ようですが、抑制できるのは専門の治療薬だけです。
予防をするために使用すると「抑制作用がありますよ」と知らせているだけです。
Q.亜鉛を摂っても毛髪に変化がないのはなぜ?
A.毛髪の異変は亜鉛だけとは限りません。
ビタミン不足でも、鉄分や銅不足でも、アミノ酸不足でも毛髪に異変を起こします。
亜鉛はそのグループに入る栄養素にしかすぎませんから、他の要因があって変化がない可能性があります。
Q.亜鉛サプリは臭くなる?
A.亜鉛を取りすぎても、取らなさ過ぎても体臭に影響があります。
ミネラルバランスが崩れると体臭が悪化する原因になります。服用量を守ってサプリメントを服用しましょう。
まとめ
亜鉛の効能は、男性機能の回復に役立つ作用をもっています。
むしろ、育毛効果?というよりも男性機能に期待できるミネラルかもしれません。
なぜかというと、毛髪や育毛に必要なのは、亜鉛だけではないからです。
他の「ビタミン類」「アミノ酸」「亜鉛・銅・鉄・マグネシウム」の3要素が揃わなければ、毛髪を作るにも成長させるにしても繋がらないわけがあるからです。
育毛に大切なのは、「亜鉛」だけではなく毛髪に必要な栄養素を均等に摂ると毛髪が成長するといえます。
栄養素不足はもとより、栄養素の偏りや過剰摂取をしてはいけないのは、毛髪の育毛や成長に何も役に立たないといえるのです。
抑制効果があるとはいっても「前立腺やAGAを治療できる」意味ではありません。
「治療薬のように捉える人が多い」ようですが、抑制できるのは専門の治療薬だけです。
予防をするために使用すると「抑制作用がありますよ」と知らせているだけです。
毛髪の異変は亜鉛だけとは限りません。
ビタミン不足でも、鉄分や銅不足でも、アミノ酸不足でも毛髪に異変を起こします。
亜鉛はそのグループに入る栄養素にしかすぎませんから、他の要因があって変化がない可能性があります。
A.亜鉛を取りすぎても、取らなさ過ぎても体臭に影響があります。
ミネラルバランスが崩れると体臭が悪化する原因になります。服用量を守ってサプリメントを服用しましょう。