DHT(ジヒドロテストステロン)とは

2019年12月27日

DHT(ジヒドロテストステロン)とは?

DHT(ジヒドロテストステロン)は、アンドロゲンに総称されるホルモンに含まれます。

下記の表は、主なホルモンの種類です。

分泌部位・結合物質アンドロゲン
体内から分泌するホルモン睾丸から95%分泌テストステロン
副腎の皮質・性腺から
5%分泌
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン) アルドステロン・コルチゾール
酵素と結合して 還元するホルモンテストステロンと
5αリダクターゼの酵素が結合
DHT(ジヒドロテストステロン)

*DHTだけは、睾丸や副腎・性腺から分泌されない結合してできるホルモンです。

還元(かんげん)物質が電子を受け取る化学反応 説明では「変化する」書き方が多い
酵素食材を整理する作用「消化・吸収・代謝機能」
DNAの複製・合成するときに必要な物質
副腎腎臓の上にある左右2〜3㎝の三角形をしている重さ4〜5gの臓器

DHTは、次に説明するAGA(男性型脱毛症)の要因でつながりを持っており、前立腺には肥大させる作用をもつことから悪玉の根源とも呼ばれています。

しかし、悪玉と呼ばれていても、体全体の維持には必要なホルモンでもあるため、DHTを活発に働かせないためには「抑制方法」を考えて共存する必要があります。

*5αリダクターゼ酵素の詳細

DHTの悪影響とデメリット|身体の一部に限定する

DHTは、下記の表にある体の一部位に対して悪影響を及ぼす症状があります。

悪影響を及ぼす部位頭頂部・前頭部前立腺
脱毛症と病名AGA(男性型脱毛症)前立腺肥大症
症状抜け毛が止まらなくなるおしっこがでにくい
残尿感がある・頻尿

DHTが関係する症状は、前立腺肥大症の病気・AGA脱毛症の原因に繋がります。

AGAでは、DHTがレセプター(受容体)と結合すると脱毛因子(TGF-β1)の分泌を促す作用を持ち、分泌を促された脱毛因子は、脱毛命令をだす伝達物質FGF-5へ転写しAGAへと発展させます。
レセプター(受容体)と結合したDHTは「悪玉DHTやハゲの原因ホルモン」と呼ばれたりします。

転写情報を書き込む・伝える
脱毛因子TGF-β1脱毛信号をだす物質 他にTGF-β2もある
レセプター
(受容体)
特定の物質と結合し情報を変換できる仕組みを持つ構造
FGF-5毛髪サイクルを管理する司令塔の役割を持つ物質

DHTは、日常生活にも困らせる作用がある

下記の表のように、毎日のケアで困らせる症状もあります。

【DHTが日常生活で困らせる症状と原因】

過剰な皮脂分泌による症状皮脂分泌で繁殖する菌
ニキビ・脂漏性皮膚炎アクネ菌・マラセチア菌

DHTは、皮脂腺に影響を与えるため「マラセチア菌」や「アクネ菌」の餌につながる皮脂の分泌力を高めます。皮脂の分泌量が多くなると、毛穴のつまり・ニキビや頭皮のカユミを起こし脂漏性皮膚炎の症状を起こす原因にもなります。

顔の予防方法では、ニキビの他にも髭の濃さが気になる若者も多く「レーザー治療」を行い「ニキビや髭」のケアをする男女が増えています。

DHTの身体に必要な作用とメリット|男児胎児の形成に欠かせない

DHTは、男性に限定されるAGAや前立腺に悪影響を及ぼす可能性があります。

しかし、その一方では、下記の表にある重要な役割を持っています。

  • 男子胎児・子供の生殖器の形成や成長
  • テストステロンの補助
  • 前立腺の成長促進・精子形成
  • 筋肉の増強・衰えを維持

DHTは、筋肉の増強や維持する作用を持ち、不足すればテストステロンの役割もします。DHTの重要性は、男子胎児に重要な役割をもち、子孫を作る精子形成に大きな関わりをもつところにあります。

結果、「DHTは必要性がないホルモン」だと言えないわけがあるのです。

COLUMN

DHTが補助するテストステロンの分泌量について

DHTに還元する前のテストステロンの分泌量は、脳で管理されているため一定量に保たれています。

例えば、テストステロンの分泌量が、コップ1杯の量だけ決められているとします。 水道水から水を入れたときに、コップの水が一杯になるとあふれ出るように、テストステロンの量がコップ1杯になると、自動的に排除する命令をだすため必要以上に増えることはないのです。

そのため、不足した分の分泌を促している間、足りなくなっているテストステロンを補助しているのがDHTの役目に繋がります。

DHTの発生原因は?

DHTの発生は、他の臓器から分泌されるホルモンとは異なり、5αリダクターゼ還元酵素とテストステロンが結合し変化して起こるホルモンです。

DHTを発生させるには、テストステロンと5αリダクターゼ酵素のどちらが欠けてもDHTに変化しないホルモンだといえるでしょう。

ただし、DHTが増えてしまうと悪影響を及ぼす部位があるため、DHTの抑制方法で考えていく必要があります。

DHTを抑制できる方法は?|酵素を抑制する

結論から言うと、DHTを抑制するには結合前の酵素を抑制すると解決します。

DHTは強力なホルモンであるため、抑制をするにはテストステロンや酵素を抑制する方が結合力を弱めるため効果的な抑制方法としています。

DHT|ホルモンを抑制すると問題も起こる!

逆にDHTを抑制することばかり考えてはいけない理由もあります。

結合前のテストステロンは、抑制しすぎると様々な問題を起こします。
もしも、DHTを抑えるためにテストステロンを減らすと「男性更年期障害やうつ症」の原因を作りやすくします。

テストステロンには、精神的にアプローチする「やる気スイッチ」をもっています。
また、「行動力・防御力・攻撃力」にもつながり、前向きな考えをもつ作用もあります。

ところが、テストステロンが減少すると、次の症状から病気へと発展する場合があります。

  • だるさが取れない
  • 些細なことで、イライラして短気になる
  • 睡眠障害

  • やる気が起こらない
  • 外出をしなくなる
  • 何も興味を持たなくなる
  • EDの症状がでる

  • なぜ、人は生きていくのか?
  • 自分の存在すら疑問視する

上記の症状は、ほんの一例にしかすぎません。

男性更年期症は、テストステロンの減少が原因とされています。

発症年齢は30代から40代と年齢が高くなるにつれて、急にテストステロンの分泌力を失うときに起こる症状で、逆にテストステロンを増やす治療を行います。

つまり、テストステロンやDHTも「男性には最も必要とされるホルモン」ですから減らせないわけがあるのです。

自宅でできるDHTを減らす方法

DHTを抑制するには「5αリダクターゼ酵素を抑制する」と、食材やサプリで抑制作用をだせるため、安全かつ一番効果的な方法になります。

酵素を抑制できる方法は、次の2点があります

  • 日常の食生活に亜鉛食材を取り入れて補給する
  • 亜鉛サプリで補給する 亜鉛の消耗率が高い毎日飲酒をする人

【日常の食生活に亜鉛食材を取り入れて補給する】

亜鉛の吸収に必要な「ビタミンB6・大豆に含まれるイソフラボン」も同時に摂れます。

亜鉛を含む食材

かき・うなぎ・レバー・牛肉・豚肉・しじみ・チーズ・納豆・エビ・卵・小麦胚芽・かつお・さば・いわし・かぼちゃ・酵母パン・ココア

など、毎日摂れる食材も多くあります。

また、週に3〜4回数値のバランスを整えて摂っていても亜鉛を補給できます。

参考資料:健康長寿ネット(公益財団法人長寿科学振興財団)

お酒好きの人は、慢性的に亜鉛不足になっている場合が多くあります。

【亜鉛サプリで補給する 亜鉛の消耗率が高い毎日飲酒をする人】

亜鉛を含むサプリメントで補給する方法はありますが、次の説明にあるサプリを使用するときには注意も必要です。

アルコールは多くの亜鉛を消耗させる要因です。

サプリメントは、栄養バランスを整えてくれるものですが、長期間服用していると体に悪影響を起こす場合があります。

例えば、ビタミンAは体外に放出できないため、摂りすぎには注意が必要であるように、亜鉛の摂りすぎも、鉄や銅の吸収力を低下させるため身体に悪影響を及ぼします。

1日の摂取量を守り、一定の期間だけ使用し食材から亜鉛を摂るようにしましょう。

病院で治療してDHTを減らす方法

AGA治療薬の他に抑制効果がある治療方法は、下記の表になります。

ホルモン治療は、テストステロンを抑制する薬剤や注射液を使用し「泌尿器科」で行います。

GnRHアナログ製剤テストステロンの分泌を抑える薬
(睾丸摘出するくらいの効果を持つ)
GnRHアゴニスト製剤男性ホルモンの分泌を抑える
アンドロゲン合成酵素阻害剤精巣だけでなく副腎で作られたアンドロゲンの働きも同時に抑える

※アナログ:類似した化合物

DHTを阻害するよりも、結合前のテストステロンを阻害するホルモン治療が多くあります。

ホルモン治療は、病気や異変症状があるときに病院で治療するようにしましょう。

DHTに良くある疑問

筋トレはDHTを増やすって本当?

激しい運動や筋トレをすると、テストステロンが不足するため、脳からテストステロンの分泌を促します。

DHTは筋肉をつける働きの後に、不足したテストステロンと酵素が再結合しDHTへと変化しますが、筋肉の増強や補給する作用をするだけでDHTは増えません。

むしろ、筋肉に役立つ作用をします。

自慰行為を控えていればDHTも抑制するって本当?

自慰行為とDHTの関係性はありません。

ただし、性欲が豊富で頻繁に続けていれば、ホルモン分泌に異常を起こす場合があります。結果、交感神経に影響を与え続けるため疲れているのに寝つけなくなる症状がでます。

まとめ

DHTは、AGAや前立腺肥大症において悪影響を及ぼす場合があります。

しかし、決して必要性のない厄介なホルモンではありません。

DHTの重要な役割は、男子胎児の生殖器の形成や成長・精子や前立腺の形成まで、子孫を繁栄させるためには、なくてはならないホルモンです。

さらに、テストステロンの補助作用もしますから、毎日使う筋肉にも役立っているわけです。

DHTの悪影響から予防するには、日頃から亜鉛を含んだ食材を摂り「還元酵素を抑制」する食生活を続けていると予防できる重要なポイントとなるでしょう。

亜鉛を含む物質には、ビタミンB6・イソフラボンなどの食材も含まれています。

また、亜鉛を吸収しやすいビタミンCは野菜や果実に多く含まれています。
「食生活のバランス」を考えて摂ると抑制・予防できる方法です。