ヒオウギエキスとは?
ヒオウギエキスは、ヒオウギの根茎から抽出されたものです。
根茎には「消炎・解熱作用」を含む成分があり薬用で使用する場合もあります。
ヒオウギ | アヤメ科の多年草 |
ヒオウギの根茎には「イソフラボンの成分」も含まれています。
イソフラボン類は「ポリフェノール分類の一つ」でもある有機化合物群です。
イソフラボンは、大豆に多く含まれる成分で、多くの健康食品や化粧品に使用されています。
ヒオウギエキス|作用
ヒオウギエキスに含まれる「イソフラボン」は、下記の作用をします。
イソフラボンの作用
- 保湿作用…女性ホルモン(エストロゲン)に似た働き
- 頭皮の保護作用
が中心となります。
ヒオウギエキス|5αリダクターゼの抑制効果?
5αリダクターゼを抑制した試験は、海外で行われたモルモットの試験結果です。ヒオウギエキスは「5αリダクターゼの抑制効果」がでています。
抑制試験結果をしめすデータは、下記の内容でした。
試験経緯は割愛します。
1995年にモルモットでおこなった試験結果です。
最終結果では、ヒオウギエキス20%の抽出液を使用した結果です。
比較対象と比べてみると「76~89%あり抑制効果を認めた」とあります。
試験対象の組織は「5αリダクターゼは皮脂線あたりにいる」
ヒオウギエキス|試験内容の疑問点?
【モルモットを試験対象にした疑問点】
- 毛母細胞ではなく皮脂腺の周辺を対象にした
- 人に対する試験結果はない
上記、2点に疑問があったのです。
あくまでも、仮定の話で試験方法をみていきます。
この試験では、皮脂腺にある5αリダクターゼ1型を抑制した結果とみることができます。
上記の試験結果からみると、次の抑制効果の疑問点もあります。
- 5αリダクターゼ1型を抑制すると2型も抑制するとは限りらない
- 抑制できるのは酵素1型だけだとするとM字・前頭部だけが対象となる
- 最終的に人を対象とした試験結果がない
また、試験当時では酵素1型2型の存在が知られていなかった時代の可能性もあります。
5αリダクターゼの型と存在する位置
5αリダクターゼは1型と2型の酵素をもちます。
酵素2型は毛母細胞に多く存在し、酵素1型は皮脂腺から汗腺あたりに存在します。
もしも、この情報から5αリダクターゼを抑制すると伝えられているのだとすると、人に対する試験結果もないため、評価的には低く根拠がとても低いといえます。
ヒオウギエキス|育毛効能
上記の仮定結果からも、ヒオウギエキスの効能は、頭皮の保湿や環境を整える成分が中心と考えられます。
【ヒオウギエキスの効能】
- 頭皮の保湿と保護
が中心といえるでしょう。
まとめ
ヒオウギエキスは、女性ホルモン(エストロゲン)の役割に似た作用をするため頭皮の保湿や保護作用に期待できる成分といえます。
AGAの原因でもある5αリダクターゼを抑制する試験結果は
・試験対象がモルモットであり、人の試験結果がない点
・対象とする組織が皮脂腺周辺であった点
- 試験対象がモルモットであり、人の試験結果がない点
- 対象とする組織が皮脂腺周辺であった点
があります。
5αリダクターゼを抑制した結果では、根拠が乏しいため評価は低いといえます。