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薄毛の治療の効果を実感しやすいと言われている「植毛」。多くの人が植毛の効果を実感している一方で後悔をしている人もいます。
ここでは、「自毛植毛に興味があるけど、失敗して後悔することにならないか不安」
「自毛植毛をして後悔しない為に、確認しておくことはあるのか」といった植毛について不安のある皆さんに、自毛植毛で後悔するパターンや、後悔を未然に防ぐチェックポイントを紹介します。
目次
植毛で後悔した事例
植毛手術をしたことに後悔を感じる方は一定数いらっしゃいますが、どのようなケースで後悔することが多いのでしょうか。植毛の後悔には、以下のような点が挙げられます。
- ショックロス
- 髪質の変化
- 毛根の生着率が低い
- 腫れや痛み・傷跡が目立つ
- 不自然な仕上がり
自毛植毛をしてから後悔しないために、まずはそれぞれの後悔のケースについて1つずつ見ていきましょう。
ショックロス
ショックロスとは、植毛箇所周辺の脱毛現象です。手術した部分の髪が抜け落ちてしまい、一部分が脱毛する現象のことを指します。
手術や麻酔などの影響で一時的に起こりますが、手術後に一定期間が過ぎてから症状があらわれます。
移植後に髪の毛が生着すると再び髪の毛が生えるため、あくまで一時的な症状であると知っておくと安心です。
中にはショックロスが起きてしまう可能性があることを理解しておきましょう。
髪質の変化
手術した部分の髪質が変化することもあり、術後に後悔してしまうケースの1つです。
具体的には、植毛部が、癖毛や縮毛になってしまうことがあります。この場合は、手術した箇所のみ髪質が変化するため、髪が扱いにくくなったり、植毛部が目立つことが気になったりすることで、後悔につながるようです。
実際には、髪の生え変わる周期に合わせて髪質も落ち着くことが多いようなので、髪質に関する不安も事前に医師に聞いて解消しておきましょう。
毛根の生着率が低い
植毛を後悔する原因として、植毛した毛のすべてが生着しないことが挙げられます。移植する毛髪の丈夫さや頭皮の血行状態などが生着に影響するためです。
植毛後の生着率は約80%と言われています。
髪の毛が完全に生え揃うまでに必要な期間は数ヶ月から1年ほどかかりますが、植毛後の状況によっては、10年後も健康的な髪の毛のままでいられることもあります。
どうしても生着率には個人差があります。事前に医師に生着率の見込みを確認しておくと、仕上がりに後悔しにくいでしょう。
腫れや痛み・傷跡が目立つ
自毛植毛の術後に、痛みや傷跡が残ってしまった場合も、後悔が残るケースです。
まずは、自分が選んだクリニックや術式で、痛みや傷跡があるのか事前にしっかり確認しましょう。
また、クリニック・術式を決める際に、自分がどの程度の痛み・傷跡なら耐えられるのかも考えておきましょう。
不自然な仕上がり
自毛植毛の不自然な仕上がりに不満となるケースもあります。
人間の髪の毛は、場所によって生え方が異なります。頭の形や髪質によって、どの部分の髪の毛を移植すればよいかということは重要な点です。
実際に、自分の髪質や頭の形について、正しく把握している方は少ないため、手術前に髪の毛の生え方や頭の形を把握し、できあがりのイメージを医師と共有します。
医師と共通のイメージを共有できていないと、仕上がりに満足がいかず、手術したことを後悔する結果となってしまいます。
植毛で後悔しないためのポイント
自毛植毛の施術は高額です。そのため、思った仕上がりにならないと後悔の気持ちもより大きくなってしまうでしょう。
ここでは、自毛植毛で後悔しないための注意点についてお伝えします。
植毛について詳しく知る
植毛で失敗しないためには、クリニックや医師選びが鍵となります。
クリニックの実績、技術力はもちろん、カウンセリングなど手術までのプロセスが丁寧であるかも大切なポイントです。
また、クリニックがどの施術方法を採用しているかも確認しておきましょう。施術方法によって仕上がりや生着率、費用、痛みの強さなど、細かい点で違いがあります。費用のみを基準にクリニックを選ぶのではなく、様々な情報をきちんと考慮した上でクリニックを選びましょう。
植毛の方法
植毛にはいくつかの手法があります。どの手法を選ぶかによって得られるメリットとデメリットが異なるので、自分に合った自毛植毛法を見つけましょう。
今回はストリップ法(FUT)、ダイレクト法(FUE)、ニードル法(Choi式)、スマートグラフト法の4つの手法について紹介します。それぞれの特徴や仕組みを抑え、後悔しない選択をしましょう。
自毛植毛法の種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
FUT法 (ストリップ法) | ドナー採取からスリット作成、移植の3ステップの工程を要する植毛法多くのクリニックで採用 | ・手術時間短い ・生着率が高い ・他の施術よりもリーズナブル | ・縫合部分には毛が生えてこない ・術後、強い痛みを感じやすい |
FUE法 (ダイレクト法) | 特殊な用具で切らない植毛法ドナーを採取し、作成した毛穴に移植する植毛法 | ・手術跡が目立たない ・仕上がりがキレイ ・術後の痛みが少ない | ・手術時間が長い ・大量植毛に向いていない(クリニックによっては可能) |
ニードル法 (Choi式) | 穴開けと植え込みを同時に行うことができる工程が少なく効率のいい植毛法 | ・工程が少ない ・移植の跡が目立ちにくい ・自然な仕上がりになる | ・他の施術よりも高額になる ・ショックロスが起こる可能性が高い ・生着に時間がかかる |
スマートグラフト法 | 新鮮さを保持する機能がついた特別なドリルを用いて、採取した毛髪を直ちに冷却保存する手法 | ・生着率が高い ・出血が少なく傷の治癒も速い ・約24時間程度で完了 | ・高額になる ・日本での導入から時間が経過していない(実践したクリニックが少ない) |
植毛後の副作用
自毛植毛は自分の毛髪を移植するため、重篤な副作用が起きることはありません。ただし、外科的処置を行うため、リスクや副作用が皆無ではありません。
後悔した事例のところでも紹介したように、自毛植毛の術後3~4ヶ月の時期に、ショックロスという一時的な脱毛が起きる場合があります。植毛したばかりなのに脱毛が増えるため、大きなショックを受けてしまう方もいらっしゃいます。
ショックロスはあくまでも一時的な現象であり、しばらくすると脱毛は落ち着き、再び新しい毛髪が生えていきます。自毛植毛の術後には、ショックロスの可能性があることを知っておき、しばらく様子を見るようにしましょう。
また外科手術である以上、移植毛を採取した部位や移植部分に痛み・赤み・腫れ・傷跡が生じます。
そして感染症のリスクは、外科手術を受けた方であれば誰にでも起こり得ます。頭皮を清潔に保てないと、傷から細菌が入り感染症を引き起こす恐れがあります。
「自毛植毛は外科手術である」ことを知って、真っ先に痛みや傷跡が心配になった方は多いのではないでしょうか。しかし、痛みであれば痛み止めの服用、傷跡であれば術式や医師の力量によって軽減できます。
また、まぶたが腫れる可能性があります。「手術が行われるのは頭なのになぜ?」と思われるかもしれませんが、これは前頭部付近に自毛植毛を行った場合に起こり得る症状で、手術時に使う麻酔が原因と言われています。
あくまでも一時的な症状であり、多くは2~3日程度で治まります。
適切なクリニック選び
自毛植毛は多くのクリニックで取り扱いがありますが、納得して治療を受けることができるよう、クリニックや医師は慎重に選ぶ必要があります。
仕上がりや術後の痛みなどは医師・看護師のスキルに左右されるため、実際に治療を受けた人の体験談やクリニックの口コミなども参考にするとよいでしょう。
実績のあるクリニックを選ぶ
まず確認したいポイントは、実績の多さです。実績の数は、その病院の歴史の長さ・信頼度・医師の技術力の高さにも繋がります。
ネット上の広告だけで判断せず、担当してもらう執刀医の実績や、クリニック全体の実績を調べ、過去に自毛植毛を行った人の症例も確認しましょう。
丁寧なカウンセリング
カウンセリングに行って、話してみることで、クリニックの丁寧さや信頼できるかどうかが分かります。
カウンセリング自体は、自毛植毛を行うことを決断していなくても、無料で行ってもらえるので、まずはリストアップした病院のカウンセリングに足を運び、カウンセリングの内容や感触で比較してみるのがおすすめです。
カウンセリングでは現在の髪の毛・頭皮の状態の確認、自毛植毛の説明、費用の説明などがあります。
カウンセリングを受けたから絶対にそのクリニックで自毛植毛手術を受けなければいけないということはありません。気になるクリニックが複数ある場合は、全てのクリニックでカウンセリングを受けてもよいでしょう。
理想の仕上がりをしっかりと伝える
理想の髪型にならず後悔するケースは少なくありません。というのも、薄毛に悩む方は理想の仕上がりを医師に伝えきれない可能性があるためです。
理想の仕上がりや、避けたい仕上がりについてしっかり医師に伝えましょう。伝えるのが苦手な方は、イメージしやすい具体的な写真や画像を持参して伝えてください。
術後のケアを怠らない
自毛植毛は薄毛を改善するのに最も優れた治療法と言われていますが、術後のケアを怠ることで生着率が悪くなってしまいます。
せっかく手術を行ってもその後のケア次第で手術の効果が悪化してしまう可能性があるということを知り、心がける必要があります。
手術部位への負担は厳禁
自毛植毛の直後は手術部位への負担をかけないことが最も重要です。術後はまだ手術部位が回復していなく、髪の毛も定着していません。そのため術後当日は洗髪なども行わないようにしましょう。
洗髪ができるようになる術後翌日から1週間までは、移植した毛根がまだ定着していないため、普段通りに洗うと毛根が抜ける可能性があり、注意が必要です。
また、移植部をこすると移植した株が抜けやすくなるため、植毛後1週間は柔らかい枕や羽根枕は避け、固めの枕を使ってください。頭頂部へ植毛した場合は、バスタオルを2~3枚巻いて首の下に当てるか、首枕を使って眠りましょう。
飲酒や喫煙などの生活習慣
過度な運動や飲酒などの血行を促進させる行動、喫煙などの血流を阻害する行動はなるべく避けましょう。強いブラッシングや直射日光もダメージになりかねないので、極力避けるようにしてください。
頭皮の環境が悪くなれば、抜け毛の原因になるため、生活習慣に気を付けて髪に良い生活を心がけてください。栄養の偏りのないバランスの良い食事、適度な運動、飲酒・喫煙を控える、正しいヘアケアなどで髪を労わることが大切です。
植毛治療のメリット
植毛治療のメリットは多く、主に以下の点が挙げられます。自毛植毛のメリットを1つずつ見ていきましょう。
- 半永久的に生え変わる
- 拒絶反応が起こりにくい
- 自然な仕上がりでヘアスタイルは自由
- 通院やメンテナンスが不要
- 毛が生えていない箇所も発毛できる
半永久的に生え変わる
移植して生着した髪の毛は、自然に抜け落ちた後も再び新しい髪が生えてきます。薄毛の影響を受けにくい後頭部(まれに側頭部)の髪の毛をドナーにして移植するため、治療後再び脱毛症になって抜け落ちる心配もありません。
自毛植毛なら、薄毛になった部分も移植により生着した髪が半永久的に生え変わり続けるため、薄毛の症状を根本から改善できる治療法だと言えるでしょう。
拒絶反応が起こりにくい
自毛植毛なら、自分自身の髪を移植するため、拒絶反応が起こることはほとんどありません。術後の傷や痛みも少なく、ダウンタイムもほとんどないので手術は日帰りで受けることができます。翌日からは、普段通りの生活に戻れます。
植毛の場合、術後に一時的な傷や痛みが残る場合もありますが、数週間程度で回復する場合がほとんどです。
自然な仕上がりでヘアスタイルは自由
自毛植毛後に生着した毛髪は元の毛髪と同じように扱えます。洗髪や散髪はもちろん、タオルドライやドライヤーもOKです。
パーマをかけたりヘアカラー・白髪染めもできるので、ヘアスタイルを自由に楽しめます。
通院やメンテナンスが不要
自毛植毛は移植後のメンテナンスが不要です。
使用を止めると症状が進行してしまう内服・外用薬を使った治療や、メンテナンスが必要なカツラ・ウィッグと大きく異なる点です。
定期的な通院や日々の手間暇もないため、毎日をとても楽に過ごせます。
長期的な視点で考えれば、通院やメンテナンスの必要がないことは経済的にも大きなメリットです。
毛が生えていない箇所も発毛できる
自毛植毛は毛髪を生み出す細胞ごと移植するため、すでに毛髪がすべて抜け落ちてしまった箇所や、けがや火傷の跡などの毛が生えなくなった箇所に植毛することも可能です。
人工毛による「増毛」は、自分の毛髪に人工毛を巻きつけてボリュームアップを図るため、髪が全く生えていない部分に増毛は不可能です。毛根が死滅した部分には薬も効かないため、自毛植毛は髪が生えていない部分に発毛させることができる唯一の治療法といえます。
植毛治療で後悔しないために
ここまで植毛で後悔をしてしまったさまざまな事例を見てきました。
自毛植毛のような高い技術を求められる治療で、後悔のない手術を受けるためには、事前のリサーチがもっとも重要と言えます。実績があり、丁寧なカウンセリングを実施してくれるクリニックを選びましょう。
植毛治療のメリットは多くあります。
メリットについても把握したうえで、自分の理想とする治療後の姿をイメージし、担当医師とのイメージの共有や、手術についての疑問などを解消しておくことが大切です。
手術後のケアについての注意点も確認したうえで、後悔のない植毛治療にあたってください。
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