「最近、自分がEDになってしまったのかもしれない?」と感じる方は、「なぜそうなってしまったのか?」という原因を調べて、改善できるのであれば対処をしたいですね。
このEDの原因ですが、実にたくさんの原因があることはご存知でしょうか。
あなたの「EDかも知れない・・・」はこの記事を最後まで読めば、原因と対策が絶対に見つかります!
EDがどのようなものか知ろう
そもそも、EDとはどのようなものかの確認をしましょう。
EDとは「Erectile Dysfunction」の頭文字を省略したもので、日本語では勃起障害とよばれています。
このEDの定義は、NIHコンセンサス会議というところが、
「満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態」
と定義しています。
この定義何がいいたいかというと、
・勃起がしない・不完全という事、のみならず
・勃起がしても、その状態が維持できない
ということまで含んでいる事を知りましょう。
そもそもの勃起のメカニズムを知る
「勃起ができない」という事を知るためには、そもそも勃起がどうやって起きるか、正常な勃起のメカニズムを知る必要があります。
大雑把に言ってしまうと、
・性欲が発生する
・脳が刺激され信号が陰茎に送られる
・陰茎部分の血流に変化が起きて陰茎が硬直する
という3つの段階があります。
それぞれの詳しいメカニズムを見てみましょう。
脳が興奮する
まず、性的なことを思い浮かべたり、性的なものを見る・聞く・触れるなどすると、興奮しますよね?
この興奮は、大脳の性中枢という部分の反応として起こっており、この反応こそが勃起の第一ステップです。
大脳の興奮が脊髄を通って勃起神経に届く
大脳が興奮が勃起神経にとどくことで勃起が始まります。
脳の指令などは背骨の中にある脊髄にまず伝わり、脊髄から枝分かれした神経を介して体の各部位に伝わります。
性的な興奮も脊髄を通って陰茎にある勃起に関する神経に到達することになっています。
これが勃起の第2のステップになります。
陰茎に血流が集まり膨張・硬直する
勃起神経に興奮が到達すると、陰茎にある動脈と静脈が変化します。
まず、陰茎に血液を送る動脈はより多くの血液を陰茎に送るようになります。
この血液は陰茎海綿体という場所に送られます。
陰茎から血液を送り出す静脈は外に出ていく血液を少なくするように収縮します。
入ってくる血液が増え、出ていく血液が少なくなるということは、陰茎海綿体に血液が集まることになります。
これによって陰茎海綿体にたまった血液の圧力によって膨張・硬直します。
これが勃起のメカニズムです。
EDの原因になるのは主にこの3つ!
EDの原因になるのはどのようなものでしょうか。
血管の病気
勃起は、陰茎海綿体に入ってくる血液の量が増え、出ていく血液の量が減ることで発生するという事を上記でお伝えしました。
ですので、血液の流れをつかさどる血管に異常があるとEDの原因になります。
血管に関する異常としては動脈硬化が挙げられます。
血管はそのときに応じて血液の量を調節ポンプのような役割をしており、弾力があります。
血流を増やしたいときには膨張・逆に血流を制限したい場合には収縮できるようになっています。
動脈効果という症状はこの柔軟性を失わせることになります。
さらに、動脈効果を起こした血管は内側にコレステロールが蓄積するので、血流が悪くなります。
この動脈硬化が、足の付け根や骨盤内の血管で発生し、陰茎に通じる血管に影響が及ぶことは当然に考えられます。
そのため、陰茎に流れ込む血液が減ってしまうと、十分な勃起ができなくなってしまうことになります。
動脈硬化になる原因としては、
・糖尿病にかかっている、
・コレステロール値が高い、
・高血圧である、
・喫煙習慣がある
といったことが原因になることが良く知られています。
神経の病気
勃起は脳の興奮が神経をつたって勃起神経で作用することによって発生します。
つまり、この神経伝達に異常がある場合には勃起に影響することになるのです。
前述の糖尿病は動脈硬化を引き起こすほかに、勃起に関する神経に影響を与えることも知られています。
また神経は前立腺に沿って通っています。
前立腺肥大や前立腺癌などがあり、前立腺摘出などの手術をした場合に、勃起に関する神経が傷つくことがあり、その結果EDになることもあります。
ほかにも内分泌疾患や、薬剤、陰茎の器質的な疾患や、外傷が原因で神経が傷つくこともあります。
性的な興奮がおきない
セックスをするための勃起は性敵な興奮をきっかけに発生します。
ところが、この性的な興奮が起こらないとEDになります。
たとえば、セックスが上手く行かなかったために、女性から傷つくような言動をされると、セックスに対する自信がなくなってしまいますね?
マスターベーションはできるのに、セックスとなってしまうと、その時の事を思い出してしまい、興奮よりも「また冷たい態度をとられるのが怖い…」という不安・恐怖のほうが勝ってしまうようなこともあります。
これは、ある人とのみだけの関係でセックスができないという現象も起きます。
また、日常のストレスが多いような場合には、脳の興奮も上手くおきないようなことも指摘されています。
その他の原因
その他にはどのような原因があるでしょうか。
ホルモンの低下
主に加齢や過度のストレスによって、男性ホルモンであるテストステロンが低下することが知られています。
これにより性欲が湧かなくなるといった事や、性欲が下がらない場合でもEDになることがあることが知られています。
ペロニー病
ペロニー病とは、陰茎内の組織が変形してしまって繊維化し(瘢痕といいます)、勃起の際に陰茎が湾曲してしまう病気のことをいいます。
湾曲によって痛みが生じるので、セックスどころではなくなってしまい、EDになるというものです。
薬物・薬接種の影響
覚せい剤(コカイン・アンフェタミン)といった薬物の接種をしたり、あるいは精神疾患にかかっているため抗うつ剤などの薬を接種することによって、EDになることも知られています。
こういった薬物や薬は脳の神経伝達に必要なものの発生を促したり抑制したりするため、性的な興奮を抑えてしまうことがあります。
20代でEDになる原因とその対策
20代でEDになる原因にはどのようなものが多いでしょうか。
20代でEDになるのは心因性によるものが多い
20代のうちには動脈効果や糖尿病といった不摂生の蓄積と関連して発生するEDが原因になることはまずありません。
しかし、20代でも実際にEDとなる方もいらっしゃいます。
ここで、実際に20代でEDになったAさんの例とその後について見てみましょう。
20代でEDになったAさんのケース
20代でEDになる原因として多いのが、心因性のEDや薬剤性のEDです。
Aさん(25才)は20代の男性として性欲は普通にある男性ですが、恋愛に対して奥手で現在の年齢になるまで交際してきた女性がいませんでした。
社会人になって同僚に告白をされ交際するに至り、パートナーとお酒を飲んだことからセックスをしようとしました。
しかし、この日は日中ハードに働いた上に、お酒に強くないAさんでしたがついつい飲みすぎてしまっておりました。
そのため、セックスの最中に疲れが出てしまい、いわゆる中折れを起こしてしまいました。
プライドの高いAさんなので、始めてであることをパートナーに伝えていませんでした。
そのため、パートナーに冷たい態度をとられてしまったAさん。
以後、セックスに対して「怖い…またあんな態度をとられてしまったらどうしよう…」と感じてしまうようになります。
その結果、自室やホテルでパートナーと2人きりになっても勃起をすることができなくなってしまい、クリニックを受診しました。
AさんはこうEDを克服した
医師はセックスが正常に行われれば心因性のEDは克服できるという判断をして、AさんにEDの治療薬であるバイアグラを処方しました。
バイアグラを利用してセックスを行ったところ、最初は緊張が残っておりましたが、射精をする程度にセックスができるようになりました。
回数を重ねるごとに、Aさん徐々にセックスに対する自信を回復し、また同時にパートナーとの仲も回復し、3ヶ月程度でバイアグラなしでセックスができるようになりました。
20代のEDは早めにクリニックに相談をして早急に回復をしよう
20代のEDについては血管や神経の障害が原因になっており、元に戻らないといったようなものではないといえます。
ですので、早急にクリニックを受診して回復をするのが良いでしょう。
30代でEDになる原因とその対策
30代ではどのような原因でEDになることが多いのでしょうか。
30代はストレスからくるEDに大いに注意する!
動脈硬化は実は30代から始まっていると言われていますが、具体的な症状が出てくるのはずっと先だと言われています。
一方で、基礎代謝や疲労回復などが20代に比べて落ちている30代になってくると糖尿病のリスクも大きく増える要因になります。
また30代は働き盛りで職場で抱える心理的な負担が一気に増える時期でもあり、仕事の負担に伴ううつ病などの精神疾患も増える世代です。
そのため、ストレスと精神疾患による抗うつ剤の服用という、併存した原因によりEDになる人も多くいます。
ここではBさんのケースをご覧ください。
ストレスからうつ病を発症したBさん(34歳)のケース
Bさんは34歳の男性で、大手電気メーカーの係長として5人の部下を率いる立場の方です。
Bさんはあるプロジェクトのまとめ役として新たに部下を指導して仕事に取り組むようになりました。
このプロジェクトが半年たっても上手くいく気配が見せず、Bさんは少しづつ仕事でイライラしてしまいます。
このイライラがプロジェクトチームにすこしづつ伝わるようになって人間関係が険悪になります。
Bさんはそんな自身をそんな環境に置くことになり、大きなストレスを抱えるようになってしまいました。
ある日、Bさんは、チームに新しく配属された新人に仕事の進め方を大きく非難されました。
そして、その新人に「そんなに言うならやってみろ」と投げやりな態度をとって任せたところ、新人が大きな成果を残してしまいます。
この出来事がきっかけで、チームのリーダーであるBさんへの信頼がなくなってしまい、このプロジェクトは新人が中心に進めることになります。
そして、Bさんはチームから外されてしまいました。
Bさんは、新卒からずっと大きな挫折を経験したことがありませんでした。
長い間ストレスを抱えながら携わってきたプロジェクトを自分よりも能力がないと思っていた新人にとりあげられてしまった形になります。
自責から、徐々に仕事が手につかなくなり、仕事を休みがちになってしまいました。
Bさんにはパートナーがいるのですが、常に仕事の事や失敗の事が頭から離れなくなった結果、セックスをしようとしてもうまくいかなくなることが増え、どんどん自信を無くすことになり、ついにセックスができなくなってしまいました。
心配になったBさんのパートナーにクリニック受診を勧められます。
BさんはこうしてEDを克服した
クリニックでは、うつ病や適用障害という精神疾患の可能性を指摘し、Bさんに同時に治療することを医師が提案。
心療内科は別で受けることを考えていたBさんですが、EDの状態を見ながらの抗うつ剤選びもできることから医師の提案を受けて治療を開始します。
幸いBさんのパートナーは積極的にBさんを支えてくれ、BさんとセックスができるようになったころからBさんの心療内科治療も終了できるようになりました。
その結果、治療から半年ほどで、治療薬なしセックスができるようになり、EDを克服しました。
30代のEDはこう克服する
働き盛りの30代では、大きなストレスがかかっている人が多い上に、仕事が原因で精神疾患をかかえる人も増えます。
また、運動・喫煙・食事といった生活習慣次第では、血管・神経といったものの障害が発生しているため、ED治療のためにこれらへのアプローチも必要になります。
原因を何か一つに絞れなくなるようなEDになる頃と考えて、治療のためにはしっかりクリニックに通って医師のアドバイスとともに治療をすすめるべきです。
40代でEDになる原因とその対策
40代でEDになる原因にはどのようなものがあるのかと、どう対策していけば良いでしょうか。
40代からはEDのみへのアプローチだけでは効果が得られない場合がある
40代になってくると、飲酒・喫煙・肥満などの悪い生活習慣の蓄積が症状となって現れてくる方も多数いらっしゃいます。
動脈硬化や糖尿病といったEDの基礎となる疾患自体も治療をしなければいけなくなる人が大幅に増えるといえます。
また同時に、40代になってくると男性ホルモンであるテストステロンが低下をしてきて、男性でも更年期障害が発生することが知られています。
そのため、EDの治療とともに、体にどんな変化が現れてきているのかを総合的に診察しながら、原因疾患とED対策にきちんとアプローチをしないと効果が得られない事があります。
ここで40代でEDを克服したCさんのケースをご覧ください。
40代でEDになったCさん(43歳)のケース
Cさんは総務の事務職の43歳の男性です。
仕事がデスクワークで帰りも遅いため運動をするようなこともないため、運動不足です。
また、お昼は妻が作ってくれるお弁当があるのですが夜は会社の回りでカロリーの高いものを食べることが多いため、若いころから肥満体でした。
40代を超えるようになってから、勃起が弱くなったなと感じることから、治療薬を個人輸入をしていました。
会社の健康診断で糖尿病の疑いを指摘をされたCさんは、通うことになった病院がEDにも対応していることから、同時に相談をすることになりました。
CさんはこうしてEDを克服した
糖尿病の状態としては初期状態で、インスリン投与で状態をコントロールできるようになったので、これを機に生活習慣全体を見直すようにしました。
また、検査をするとテストステロンの値も大きく下がっていることが判明したため、自己判断でしていた服薬内容を医師の指導のもと大きく変更しました。
その結果、20代の頃のようにとまではいかなくなりましたが、セックスに不自由しない程度の勃起を取り戻すことに成功しました。
原因になる事が増えてくる40代以降は自己判断は禁物!
EDに海外輸入で治療薬を服用することができます。
しかし、40代以降でEDになっているということは複数の原因があり、EDの治療薬のみならず、その原因にもしっかりアプローチしないと十分な治療効果が期待できないこともあります。
その例え上記のCさんで、糖尿病の治療をしっかりしただけではテストステロンの低下を見つけられず、EDが続いていたかもしれません。
自分の体にどのような変化が生じているのかを医師に判断してもらいながら治療をすすめていくことによって、EDを克服できる場合があるということを知っておきましょう。
EDの治療薬を知る
EDは主に薬を利用しての治療になります。
主な治療薬にはどのようなものがあるのかを知っておきましょう。
バイアグラ
EDの治療薬として最も有名な存在なのがこのバイアグラです。
レビトラ
バイアグラよりも作用するまでの時間が早いものとしてレビトラという薬があります。
シリアス
バイアグラやレビトラは食事による影響を受ける薬になります。シリアスは他の2つのように服薬からの行動制限がないというメリットがある薬になります。
ED治療薬について服薬については注意をする
ED治療薬については、クリニックの医師にかかった上で処方箋を発行してもらって手に入れるものです。
しかし、海外で販売されているものを個人輸入するなどして手に入れることも可能ではあります。
ただし、このようなものが正規のものであるかどうかが疑わしい場合や、不純物が混ざってしまった結果健康被害にあう可能性、また健康状態を総合的に見たときに服用すべきでない場合もあります。
EDは基礎的な疾患とともに治療していくものであることはこのページで学んでいただけたと思いますので、きちんとクリニックにかかってじっくり治療をしていくようにしましょう。
まとめ
このページでは、EDの原因を中心にお伝えしてきました。
症状としては勃起ができなくなったというものでも、人によって様々な原因によって引き起こされるのがEDです。
気になる症状がある場合には早めに医師に相談するなどして、じっくり取り組むようにしましょう。